丁寧に手を抜く

頑張らない努力

「私、パソコン苦手なんです」に対する正しい返しとは

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自分はプログラマーで、アプリを作って生計を立てている。 普段は引きこもりだけど、たまに他業界の人と交流するのが好きだ。

で、例えば知人の個展にお邪魔して、居合わせた人と雑談がてら自己紹介する。 そこで「プログラマーです」と言うと、ほぼ90%ぐらいの確率で「あ、、私パソコンはあんまり詳しくないんです」と返されて、気まずい空気が流れる。 まるで、握手を求めたら手を引っ込められたような気分になる。 イラストレーターのような業界ではプログラマーは異星人のような存在で、何を話していいか分からなくなるようだ。 確かに自分が金融業界の人と会ったら、うっかり「金融はよく分からないです」と言いそうになるから、気持ちは分からんでもない。

でも、例えば「建築家です」と言って、「私、家のことは詳しくないんです」と返す人は少ないんじゃないだろうか。 その違いは何なのだろう。モヤモヤ。

先日、びっくりすることがあった。 歯医者で看護師さんと雑談してたら、「えーっ、プログラマー?!じゃあツムツムとか作れるんですか?!」という正反対の反応をされたのだ。 そして、自分はどんなモノが作れるのかという話でいろいろ盛り上がった。 それで、なるほど、と思った。

建築家とプログラマーの決定的な違いは、「何を作っているか」が想像しやすいかどうか、という点だ。 建築家と聞いたら、(厳密には違うけど)「家を建てる人なんだ」とすぐに思うだろう。 しかしプログラマーと聞いても、具体的に何を作る人なのか想像出来る人は少ないようだ。 ドラマや映画の影響か、暗い画面でパソコンをいじってるのを連想しているのかもしれない。 だから「パソコンは〜」という反応になってしまう。

という事は、身近な例を挙げつつ何を作っているのかを説明すれば問題は解決しそうだ。 例えば、「プログラマーです。スマホアプリとか作ってます」ならイメージしやすい。 あるいはもし冒頭のような反応をされたら、「スマホ持ってますよね。普段使われてるアプリみたいなものを作ってます」と返せばいいだろう。 というかそもそも「プログラマー」が抽象的すぎるから、若い人相手なら「アプリ作ってます」とだけ言えば充分かもしれない。

まぁこれはあくまで自分のケースで、バックエンド専門の人はどうするんじゃという疑問はあるだろう。 別に目に見える部分を担当している必要は無いと思う。 一般の人にとって最も身近そうな例を挙げて、紐付けて説明すればいい。

「私と話すのに、別にパソコンに詳しい必要はない」というメッセージを相手に送るのだ。 自己紹介というクエリに対して職業というメタデータを口から発声するのではなく、作っているモノを応答するのだ。

似たような経験がある人、ほかに良い対処法があれば教えてください。

では良い一日を